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きょうりゅうたちシリーズ
きょうりゅうたちのおやすみなさい
ジェイン・ヨーレン 文 マーク・ティーグ 絵 小峰書店
はじめて読む人は、目がぱちくり。
だって、けっこうリアルなきょうりゅうたちが、子ども部屋で遊んだり絵本を読んだりしているのです。
そこへ人間のお父さんやお母さんがやってきて「もう ねるじかんだよ」と言います。
すると、きょうりゅうたちは、ゆかをどすんどすんと踏みならしたり、ほえたり、あばれたりで「ねむくないよー!」……。
そう、きょうりゅうたち= こどもたち なのです。
泣きわめく子どもがきょうりゅうに見えた経験者は多いはず…(-_-)
でも、ご心配なく。さいごにはちゃんと、すやすやとねむってくれます。
本のさいごの文章も
おやすみなさい。
うちの かわいい きょうりゅうちゃん。
つまりは教育絵本なのですが、なにしろ、きょうりゅうたちの暴れっぷりが痛快なので、読んでいる子どもたちは、にやにやして、ぼくはここまで悪い子じゃないよと思うみたいです。
心の中でじゅうぶん解放されて、すんなりいい子になってくれるかも…(?)。
10種類のリアルな恐竜が登場し、名前もついているのが図鑑のよう。
その名前が隠し絵っぽいところも、おたのしみのひとつです。
きょうりゅうたちがかぜひいた
ジェイン・ヨーレン 文 マーク・ティーグ 絵
こどもたちを、リアルでユーモラスなきょうりゅうの絵でえがく「うちのきょうりゅうたち」シリーズ2冊目です。
大人でもそうですが、体調のわるいときは、きげんもわるい。
病院へいくのをいやがり、ひいひい、ぐずぐず。
なんでもかんでも やだもんやだもんの わからんちん。
親子の攻防戦に笑えます。
はやく げんきに なってね、
うちの かわいい きょうりゅうちゃん。
1冊目とはちがう恐竜たちが10種類登場しますよ。
きょうりゅうたちのいただきます
ジェイン・ヨーレン 文 マーク・ティーグ 絵 小峰書店
こどもたちを、元気でリアルなきょうりゅうとして描くシリーズの3冊目は食育です。
きらいなものは断固拒否してたべなかったり、牛乳でぶくぶくしちゃったり、口いっぱいにほおばって、おしゃべりしたり。
いろいろありますよね、たべるよりも、まず叱らなくちゃいけないシーン…。
一応、教育絵本ですが、きょうりゅうたちが大暴れしてくれるので、お説教くささがふっとぶ大らかさが魅力です。
10種類のきょうりゅうの名前は、英語と日本語で書いてあります。
ここじゃすぐに見つかってつまらないかな、これじゃ難易度たかすぎるかな、などと考えながら、描き文字専門の方にかいてもらった日本語名を絵の中にひそませました。
たくさん たべて おおきくなってね、
うちの かわいい きょうりゅうちゃん。
きょうりゅうたちがけんかした
ジェイン・ヨーレン 文 マーク・ティーグ絵 小峰書店
いやあ、迫力ありますね。
なんたって、きょうりゅうのけんかですもん。
どしーん、どすーんと、地響きが聞こえてきそう。
わたしは、涙を流しながら「あのこが さきに やったんだもん」と、うその告げ口をするナストケラトプスちゃんが好きです。
仲直りしたいのに、「ごめんね」が言いだせないこどもたちに、いろんな仲直りの方法を紹介します。
ああ、もう4冊目になると、巷のこどもたちがみんなきょうりゅうに見えてきます…。。
ほーら、なかなおりって いいきぶん。
どのこも かわいい きょうりゅうちゃん。
きょうりゅうたちのクリスマス
ジェイン・ヨーレン 文 マーク・ティーグ 絵 小峰書店
元気なこどもたちをリアルなきょうりゅうの姿でえがく、このシリーズ。
もちろん、クリスマスがやってきます。
お祭り気分にそわそわ、わくわく。
ツリーをじゃらじゃら揺らしたり、きれいな箱をみつけたら紙をやぶってあけちゃったり、サンタさんがくるまで寝ないでみはっていたり…。
まちきれないんだよね。わかるわかる!
でもね、ふくらむ期待を、そおっと大切に胸もとに抱いて待つことって、とても大切なんだよ。
それは喜びを何倍にも大きくしてくれるから。
さあ、プレゼントは なんだろう?
メリー・クリスマス、
うちの かわいい きょうりゅうちゃん!
きょうりゅうたちも ペットをかいたい!
ジェイン・ヨーレン 文 マーク・ティーグ 絵
「ペットを かいたいよぉ〜!」と泣きわめいて親と攻防戦をくりひろげる きょうりゅう(=子ども)たちの物語…ではありません。
冒頭、おとうさんとおかあさんから、魅力的な提案があるのです。
「うちも そろそろ ペットを かおうか」
ペットを飼うことの意義を理解している両親のようです。すてき、すてき。
だけど、ひとくちに「ペット」といっても、いろんな選択肢がありますよね。
ワイルドな きょうりゅう(=子ども)たちが突っ走った先は、なんと動物園!
力任せに、トラやゾウを誘拐してきちゃいます…。
いやいや、ちょっとまて、それはちがうから…(^_^;)。。
ということで、どんな動物を、どこで入手するのが望ましいのかという動物愛護のテーマに、ぐぐーんとシフトするのです。
このシリーズは破天荒なファンタジーのようで、じつは真っ当な「しつけ絵本」。
くすくすにやにや笑わせながら、人と野生動物たちとのかかわりに目をむけさせるあたりがニクいです。
翻訳過程の裏話は、こちらから→http://chihiro-nn.jugem.jp/?eid=87
きょうりゅうたちの おーっとあぶない
ジェイン・ヨーレン 文 マーク・ティーグ 絵 小峰書店
元気な子どもたちをパワフルきょうりゅうとして描く、このシリーズ。
7冊目は安全教本です。
階段で、庭先で、路上で、プールで、食事中にだって、子どもの暮らしにはヒヤッとすることがたくさん起こります。
どうすれば防ぐことができるのか。
子どもたちが喜ぶ絵本だからこそ、くすくす笑いながらいっしょに考えてほしいという、作者たちの思いがつたわってきます。
結びの言葉は…
これで あんしん。
もう だいじょうぶ。
こわいことなんて
ひとつも ないよ。
のびのび たのしく あそぼうね、
うちの かわいい きょうりゅうちゃん。
わたしたち大人の心からの願いですね。
装丁は、シリーズ最初からのきょうりゅう担当、木下容美子さん。
編集は、本の前袖に「元気いっぱいの こどもたちにおくる おまもり絵本」という素敵な文をいれてくれた西塔香絵さん。
制作過程の裏話は、こちらからどうぞ。
http://chihiro-nn.jugem.jp/?eid=103
きょうりゅうたちも ほんがよめるよ
ジェイン・ヨーレン 文 マーク・ティーグ 絵 小峰書店
元気な子どもたちを、大人のエネルギーを凌駕するきょうりゅうとして描く、このシリーズ。
8冊目は識字教育絵本です。
本離れが懸念されて久しいですが、やはり紙の本は人類の偉大な発明だと私は思います。
その証拠に、まだ口もきけない赤ちゃんは、全員、絵本がだいすき。
なんだこりゃ? なんだか おもしろそう!
そのきもちを損なわずに、本の楽しみを味わいつづけてほしいものです。
長い人生の友として。
ところで。
英語で育つ子どもたちと、日本語で育つ子どもたちでは、字を学ぶ過程がちがうようです。
翻訳でも、そのあたりが悩みどころでした。
だけど、悩んでもただじゃ起きませんぜ。
日本語版には、特別付録のカタカナ表をつけましたよ〜。ふっふっふ。
おたのしみください。
装丁は、シリーズ最初から担当の 木下容美子さん。
随所にちりばめられた書き文字も、シリーズ最初から担当の 斎藤美幸さん。
編集は、カタカナ表で私が投げた匙をひろって変化球を打ち返してくれた 西塔香絵さん。
英語と日本語の識字教育の違いや、翻訳の悩みどころについては、こちらに書きました。
http://chihiro-nn.jugem.jp/?eid=116#comments