わたしの本のこと

翻訳絵本

いつまでいっしょ

いつまでいっしょ

クリストファー・チェン 文 スティーブン・マイケル・キング 絵 国土社

 

パンダさんと、ネズミちゃんは なかよし。

ネズミちゃんが強い風に飛ばされそうなときや、山道をのぼるときには、パンダさんが手をつないでくれます。

 

ネズミちゃんは、ちょっと考えて訊ねます。

「こわいお話をよむときも、手をつないでくれる?」

「川をわたるときにも、手をつないでくれる?」

パンダさんの返事は、「もちろん」。

 

ネズミちゃんは、もっと考え込みます。

「わたしが、ぷりぷり怒っているときも?」

「なにかいけないことをしちゃっても?」

パンダさんは、くすっと笑って、うなずきます。

パンダさんて、ほんとにやさしい。

どんなときにも、あたたかく寄り添ってもらえるネズミちゃんは幸せですね。

 

でもネズミちゃんは、さらに考え込むのです。

それっていったい、いつまでなんだろう…と。

 

 

親子の会話のようでもあり、恋人の会話のようでもあり。

作者のクリストファーさんは、この本を長年連れ添った亡妻に捧げているようです。

 

翻訳中のエピソードは、こちらからどうぞ。

http://chihiro-nn.jugem.jp/?eid=152

 

編集は、杉本真美さん。

初のお手合わせでしたが、細かなところに気を配り、丁寧に本作りをしていただきました。

とくに表紙カバーの色出しについて奮闘していただいたようで感謝です。

淡く微妙なスモーキーピンクに、ご注目を!

 

装幀は、岡本明さん。

いくつかだしていただいた案からも、繊細でお洒落なセンスが伺えました。

(おかげで原書よりだいぶ素敵になりましたよ〜 ヒソヒソ)