わたしの本のこと

翻訳絵本

くまちゃんがちいさくなっちゃった

くまちゃんがちいさくなっちゃった

トム・エリヤン 文  ジェーン・マッセイ 絵   光村教育図書

 

あかちゃんのときに、大きなクマのぬいぐるみをもらった ぼく。

あかちゃんのぼくには、くまちゃんが大きすぎて、いっしょに遊ぶのも一苦労。

 

 でも ぼく、おおきな くまちゃんが すき。

 かぜが ふいても、あめが ふっても、ぼくを まもってくれるから。

 

そして あるとき、ぼくは、あんなに大きかったはずのくまちゃんを、ひょいと抱けることに気がつきます。

 

 あれっ、くまちゃんが ちいさく なってる。

 

いやいや、ぼくが大きくなったんですよね…。

ぼくは、ちょっと複雑な気分で、くまちゃんに囁きかけます。

 

 ぼくと おんなじ おおきさに なっちゃったね、くまくん。

 でも ぼく、ぼくと おんなじ おおきさの くまちゃんが すき。

 ふたごの きょうだいみたいだもん。

 

ぼくは、いつだって、その時々のくまちゃんの魅力を見いだします。

 

けれど月日が流れ、ぼくは どんどん成長していきます。

くまちゃんは、どんどん小さくなっていきます。

 

そしてやがて、別れがやってきます。

子どもの本の世界のお決まりコースですよね。

 

でも、この最後がとてもよい。

絵本ならではの爽やかな風がふきます。

大人の読者と子どもの読者、それぞれにちょっと異なる味わいをのこす一冊だと思います。

 

翻訳途中のブログに、もう少しいろいろ書きました。

うちのぬいぐるみ写真なども、こちらからごらんください。

http://chihiro-nn.jugem.jp/?eid=126

 

編集は、相馬徹さん。

彼がまだ若いお兄さんだった頃に名刺交換をしましたが、初のお手合わせ。

今はパパになっていて、息子くんの存在が翻訳にもよい影響を与えてくれました。

装丁は城所潤さんと、館林三恵さん。

甘くなりすぎずに品の良いしあがりです。