わたしの本のこと
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フランソワーズの絵本
わたしのすきなもの
フランソワーズ 作絵 偕成社
わたし いきものが すき
けの ふわふわした いきものも
はねの はえた いきものも
けも はねも ない いきものも
みんな だいすき
ほっぺの まあるい おんなのこが、うさぎや小鳥、てんとうむし、そしてイモリ?にかこまれて、にっこり。ああ、なんてかわいらしい…。
いちばん すきなのは、おうちのねこのミネットだそうですが、おんなのこの思いは はるか遠くへ とんでいきます。
おおむかし、世界中が洪水になったとき、はこぶねをつくって どうぶつたちをすくってくれたノア ありがとう、って。
おんなのこは ひとも すき。あかちゃんも おとしよりも おおきな ひとも ちいさな ひとも。
おうちが すき。 おいしいものが すき。 ピクニックが すき。 なつやすみも すき。
すきなものを たくさん たくさん あげていって、さいごの ページは…
ほらね わたし すきなものが こんなに いっぱい あるの
あなたの すきなものは なあに?
「ありがとうの えほん」と似た趣向ですが、こちらのほうがもっと積極的かな。
「ありがとうの えほん」の出版は1947年で、フランソワーズが50歳のとき。
「わたしの すきなもの」の出版は1960年。フランソワーズが63歳、亡くなる1年前です。
絵はさらにあかるく、愛らしくなっています。
こんな愛らしい絵をかいた晩年とは、いったい どのようなものだったのでしょうね。