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翻訳絵本
マンゴーとバナナ
ネイサン・クマール・スコット 文 T.バラジ 絵 アートン
インドネシアのジャングルに、まめじかのカンチルがすんでいました。
カンチルのなかよしは、さるのモニェ。
元気に遊べば、おなかがすく。でも、たべものさがしは、めんどくさい。
そこで、かしこいカンチルは、いいことを考えました。
マンゴーの木と、バナナの木を育てれば、いつでも実をもぐだけでたべられるはず。
やがてマンゴーとバナナがたっぷり実りました。
ところが、さるのモニェは、まめじかカンチルが木にのぼれないのをいいことに、ひとりでたべてしまいます。
サルカニ合戦みたいでしょう。でも、かしこいカンチルがマンゴーをとりかえす方法は、南国的でとても痛快! おおらかな昔話の楽しさに満ちています。
この本の絵は、伝統的な更紗の技法で布に描かれています。
巻末に、カラムカリとよばれる古来の技法が写真で説明されていて、ユニークで質の高い絵本です。
最近、板橋区立美術館で開かれたインド、タラブックスの絵本展に原画が展示されていました。
まさに工芸品のような美しい本で、問い合わせもいただくのですが、出版社がなくなってしまい、手に入りません。どこかでまた出してくれないかしら…。
そうそう、主人公の「まめじか」について。
いったいどんな動物かしりたくて、上野動物園のまめじかに、私は会いにいったのでした。
ミニウサギくらいの可愛いシカでしたよ。