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創作童話
おまじないつかい
理論社
ゆらちゃんのおかあさんは、ちょっと変わっています。
遠足の前に、シーツで巨大なてるてるぼうずを作ったり、ゆらちゃんが学校にいくときに、へんてこなおまじないを唱えたり。
ゆらちゃんは、クラスのみんなに笑われてしまいます。
「おまえんちのかあちゃん、魔女じゃねえの?」
不安になったゆらちゃんが問いただすと、おかあさんは言いました。
「やあねえ。魔女じゃないわよ。まほうつかいでもありません。
わたしはね……ほら、その……、お、ま、じ、な、い、つ、か、い!」
おばあちゃんも、ひいおばあちゃんも、いろんなおまじないをしていたそうです。
つまり、先祖代々、おまじないつかいってこと!?
そんなわけで、ゆらちゃんも、おまじないつかいになるべく修行をはじめます。
でもね、おまじないつかいって、地味なんです。
おかあさんは言いました。
「まほうつかいは気がみじかいけど、おまじないつかいは、ゆっくりじっくり、ねがいごとを育てるんだよ」
なにをかくそう、わたしも、おまじないつかいです。
ごはんのしたくをほっぽりだして夕焼けをみにいくのも、わたし。
しゃっくりをとめるときに、おまじないダンスをするのも、わたし。
おまじないを忘れて、おたまじゃくしを煮干しにしちゃったのも、わたし (^_^;)。
きらいな人をのろいたくなって、おっと、それじゃ「のろいつかい」になっちゃうよ…と、心にブレーキをかけるのも、わたしです。
世界中にたくさん、たくさんいるはずの、おまじないつかいの仲間たち。
みんなの願う力をあつめて、戦争をなくそうね。