わたしの本のこと
- 創作絵本(6)
- 創作童話(16)
- 翻訳絵本(39)
- 翻訳児童文学(5)
- たった一冊のノンフィクション(1)
- おたすけこびとシリーズ(7)
- プリンちゃんシリーズ(6)
- エロール・ル・カインの絵本(5)
- おばけのジョージーシリーズ(5)
- デイヴィッド・ルーカスの絵本(5)
- ピーター・レイノルズの絵本(7)
- きょうりゅうたちシリーズ(8)
- 美術の絵本(6)
- フランソワーズの絵本(4)
- クリスチャン・ロビンソンの絵本(3)
- デビッド・マッキーの絵本(3)
- バレリー・ゴルバチョフの絵本(2)
- バイロン・バートンの絵本(5)
- ジョン・クラッセンの絵本(3)
- ドン・フリーマンの絵本(4)
- アリスン・マギーの絵本(4)
- 荻原規子の挿絵担当(2)
美術の絵本
ペペットのえかきさん
リンダ・ラヴィン・ロディング 文 クレア・フレッチャー 絵 絵本塾出版
ジョゼットは、芸術の都パリに住んでいる女の子。
ジョゼットの家には、家族の肖像画がかけてあります。
おかあさんの絵、おばあちゃんの絵、おじいちゃんの絵、おねえちゃんたちの絵、犬のフリゼットの絵。
おや、たいへん。ジョゼットのうさぎのぬいぐるみ、ペペットの絵がありません!
ジョゼットにとってペペットは、かたときも離れられないほど大切な仲良しなのに。
パリで一番じょうずな絵描きさんにペペットの絵をかいてもらわなくっちゃ。
最初にであった縞シャツの絵描きは、どうやらピカソさん。
自信たっぷりに、耳が3本、鼻がふたつあるペペットを描いてくれました。うーん、なんか違う…。
つぎに出会った自転車のハンドルみたいなヒゲの絵描きは、どうやらダリさん。
ぐんにゃり溶けたペペットの絵をかいてくれました。うーん、これも違う…。
つぎは、どうやらシャガールさん。
それから、どうやらマティスさん。
でも、みんな、なんか違うのです…。
それでもジョゼットは、最高にかわいいペペットの絵を飾ることができました。
さて、だれが描いてくれたと思いますか?
たしかにピカソもダリもシャガールもマティスも、1920年代のパリでくらしていたようです。
彼らがモンマルトルの広場にイーゼルをたてて、ぬいぐるみのうさぎの絵を描いたかどうかは不明ですが、ジョゼットがみつけた答えには、絵を描くことの本質がふくまれていると、わたしは思います。