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美術の絵本
にぎやかなえのぐばこ カンディンスキーのうたう色たち
バーブ・ローゼンストック 文 メアリー・グランプレ 絵 ほるぷ出版
抽象絵画をみるのは好きですか?
もしお好きなら、きっと楽しめるはず。
カンディンスキーが子どもの頃に色のささやく音をきいて、やがてその音を重ね、響かせあって重厚な交響曲をかなでる絵を描くようになった過程に共感できるでしょうから。
でも、もし抽象絵画ってよくわからないから苦手という方であっても、きっと楽しめるはず。
カンディンスキーは抽象絵画の父とよばれていますが、なぜこんな絵を描きはじめたのかが、とてもわかりやすく説き明かされています。
かたちの無いものを絵にしたかったんですって。
なにが描いてあるかわからなくて当然ですよね。
ぼんやりと心をひらいて絵の前にたたずみ、なにかを感じたらそれでOK。
なにも感じなかったら、波長が合わなかったということ。好きな音楽をさがすのと一緒です。
ね、気が楽になったでしょう。
そしてもし、べつに絵に興味はないという方であっても、やはりオススメです。
名家の跡取り息子で、頭脳明晰 (しかもイケメン)。
非の打ちどころのないお坊ちゃまだったカンディンスキーは親の期待どおり、法律家として出世街道を進んでいたのに、すべてを投げうって一から絵の勉強に身を投じます。
とても遅いスタートでした。
なんかしっくりこない…という違和感を原動力に、人生の舵を大きく切った遅咲き青年の物語でもあります。
絵画とおなじく、絵本も、さまざまな楽しみ方を歓迎いたします。
そうそう、これから、おなじ作者と画家のコンビによる、ゴッホ少年の絵本を翻訳します。
芸術の秋あたりに出版できるといいな。