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美術の絵本
石の巨人 ミケランジェロのダビデ像
ジェーン・サトクリフ 文 ジョン・シェリー 絵 小峰書店
ミケランジェロのダビデ像は、まぎれもなく、ルネッサンス芸術の大傑作のひとつです。
でも、はじめから人類の至宝だったわけではありません。
ばかでかいわりに質の悪い大理石の塊として、フィレンツェの街中にころがされたまま、40年近く邪魔物扱いされていたそうです。
都市国家フィレンツェの議員たちがダビデ像を作らせるために購入した石らしいのですが、予算をけちったのかしらね…。
何人もの彫刻家が、ちょこっと彫っては放りだし、あのレオナルド・ダ・ビンチでさえ、石をちらりとみるなり「おことわりだな」と言ったとか。
その大理石に挑んだのが、当時26歳のミケランジェロ。
議員たちは、ほっとしたそうですよ。少なくとも巨大な石の処分ができそうだと。
ミケランジェロは約3年の歳月をかけて、今にも動きだしそうな若きダビデを彫りだし、みんなを感動させました。
500年以上も前のお話です。
中世フィレンツェの風景や人々の服装、街のざわめきなどが生き生きと描かれた絵本です。
重機がない時代に彫刻家がどうやって巨大な石像を彫り、運搬し、設置したのかも、コマ割りの絵で詳しく見せてくれます。
この絵本を読んだ後にダビデ像をみたら、2倍も3倍も楽しめるはず。
画家のシェリーさんはイギリスの方ですが、日本で21年間暮らしていたので日本語も堪能です。
「石の巨人」の絵をもっとごらんになりたい方は、シェリーさんのHPをどうぞ。
https://www.jshelley.com/projects/4232660#1
日本語のブログもあるんですよ!
http://shelleyjapan.blogspot.jp