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おたすけこびとシリーズ
おたすけこびとのまいごさがし
コヨセ・ジュンジ 絵 徳間書店
おたすけこびとシリーズの3冊目。
表紙をめくってすぐの見返しから、物語ははじまります。
雨にぬれる緑があざやかな初夏。
公園に面した平屋の家には広縁があり、なつかしい昭和の雰囲気です。
今回の依頼主は、この家にひとりで住むおばあさん。
おたすけこびとに電話をかけて、まいごの特徴として伝えたのは…
「みみは ちゃいろで、はなが ピンクで…」
まいごは、おばあさんが飼っていた子猫ちゃんでした。
じぶんで探しにでかけられないおばあさんのために、こびとたちが子猫の捜索にでかけます。
なんと子猫は、側溝に落ちていました。
小さな溝ですが、雨で水嵩が増しているので、子猫にとっては命にかかわる危険な状況です。
でもだいじょうぶ。こびとたちのレスキューチームは、万全の体制でのぞみます。
この本の出版は2011年の6月。
いつもどおり1年半ほどかけて準備をしてきて、すべての原画がそろい、校正も済み、印刷にかかろうというタイミングで、東日本大震災がおきました。
私はうろたえました。
水難にあう子猫の本など、出版してはいけないのではないかと。
傷をえぐるようなことになるのではないかと。
震災後に、何度も被災地を訪れました。
そこで目にしたのは、数多くの重機が復興のために働く姿。
こどもたちには、それが何年も(今なお)つづく日常の風景となったのです。
コヨセさんの参加も得て、被災地の子どもたちとともに、はたらく車や、おたすけこびとの楽しいワークショップを幾度も重ねていきました。
よろしければ、のんきで楽しい、絵本ナビのインタビューもお読みください。
https://www.ehonnavi.net/specialcontents/interview/20110622/