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創作童話
天使のかいかた
理論社
私は転勤族の子どもだったので、犬や猫が飼えませんでした。
なにか、わたしが飼えそうな生き物、おちてないかなあと、はらっぱや側溝をのぞいていたものです。
また、幼稚園の神父さまに「小さな子どもにはみんな一人ずつ、守護天使がついています」と言われたことも魅力的でした。
そのふたつが種となって生まれた物語です。
中国版、韓国版、そしてスペイン語版となって読まれています。
スペイン語版をだしたいと、メキシコの出版社から連絡がきたときには驚きました。
だってメキシコって、95%くらい、カトリックの国ですよ。
じつはわたし、そのむかし、ヒト月ほどメキシコの田舎に「留学」してたことがあります。「チヒロはカトリコでない」ことをしると、目をまるくして首を横に振られました。
天使のウンチを流れ星にしちゃったりした本なんて、焚書の対象になるのでは!?
その後、来日した担当編集者に話をきくことができました。
メキシコの子ども達にとって、天使はポピュラーに浸透した「キャラ」なので、とても楽しく受け入れられるのですって! ほほお、カトリコ、懐ふかかった!
売れ行き順調。地道に版を重ねています。
日本絵本賞読者賞をいただきました。
「読者賞」というのは、こどもたちの投票によって選ばれるもの。しみじみとうれしく、ありがたい賞です。