わたしの本のこと

創作童話

もしかしてキセキ

もしかしてキセキ

のら書店

 

一平くんシリーズの4冊目です。

それぞれ一話完結なので、どの本から読んでいただいてもかまいませんが、作った順番としては「すてきなひとりぼっち」「ぼくは、ういてる。」「ちょっとだけともだち」になります。

 

学校から帰ると、一平くんは亀のカメタと「会話」をします。

カメタは何も喋らないけど、一平くんにはカメタのいいたいことが、だいたいわかるのです。

なのにときどき、みんなの話していることがわかりません。

「おなじ人間どうしなのに…」と呟く一平くん。

 

ひとつひとつの言葉はわかるのだけど、どうも腑に落ちない、意味がよくわからない、ってこと、ありますよね。

むしろそのほうが案外多かったりして。

一平くんは、また呟きます。

 

 あたまの まわりで

 つるつる すべる ことばは

 わからないのと おんなじだ。

 

そんなある日。

転校生がやってきます。

 

いままで一平くんのおはなしを読んでくださった方は「ははーん、キセキって一平くんに親友ができたってことか!?」と思うかな?

えへへ、当たらずとも遠からず。

 

わたしが本の帯の後ろにかいた文章は……

 

 ことばの 奥に かくれているものは、

 いつだって ぐにゃらぐにゃらで 玉虫色。

 それでも やっぱり すくって、かためて、てわたしたい。

 とどくと いいなあ。

 

編集は、佐藤友紀子さん。

わたしたちの楽しみは、あちこちで出会うリアル一平くんを報告しあうことですが、最近では、一平くんとおなじ心のかけらをもつ子どもたち(大人たち)も見えてきました。

 

装幀は、森枝雄司さん。

建築に詳しい森枝さんは、かの有名な建築家アントニ・ガウディも、子どものころは一平くんタイプだったと考えているそうですよ。

 

今回も、吉原印刷さんが、とても微妙な色合いを丁寧に刷りだしてくださいました。