わたしの本のこと

翻訳絵本

そうだ、いいもの つくってあげる!

そうだ、いいもの つくってあげる!

アシュリー・スパイアーズ 作絵 絵本塾出版

 

カナダ発の絵本です。

女の子と犬は、仲良し。いつもいっしょに遊んでいます。

そしてあるひ、女の子は犬を見ていて呟くのです。

「そうだ! いいもの つくってあげる」

 

彼女の頭のなかには明確な完成図があるようです。

女の子は犬をアシスタントにして、ガラクタで何かを作り始めます。

つぎつぎに、できあがるへんてこりんなモノ。

けっこう面白いのもあるけれど、女の子は納得しません。

うーん、なんか ちがう。

やりなおし!

 

粘り強く作りつづけるのだけど、どれもイマイチ。

だんだん苛々してきて、かんしゃくをおこし、とうとうケガをしてしまいました。

もう いやだ! もう やめる!

 

でもそのとき、「アシスタント」のささやかな提案から突破口がひらけます。

 

うんうん、「ものをつくる」って、こういうことだよなあ…とおもう1冊です。

小さなクリエイターたちに読んでほしいな。

 

編集は、初お手合わせの尾下隆洋さん。画像処理の技もすばらしくて助けられました。

私がせいろ料理っていいですよ〜と力説したら、すぐに一式揃えて、人生初のセイロ料理でローストビーフを作った強者…。

 

装幀は、水崎真奈美さん。

原著はちょっとゴシックな雰囲気があり、楽しさが足りないように感じました。

でも水崎さんの手にかかれば、かわいく品の良い仕上がりは保証済み!

帯の藤紫と、ちょっと甘い青緑のとりあわせがお洒落です。