わたしの本のこと

バイロン・バートンの絵本

ひこうきにのろう

ひこうきにのろう

バイロン・バートン作  好学社

 

1982年にアメリカで刊行された絵本です。

原題は "Airport"。

直訳だと「くうこう」になりますが、平仮名表記がイマイチであることと、飛行機に乗りこんで離陸するまでのわくわく感を描いた本なので、日本語版タイトルを『ひこうきにのろう』としました。

 

バイロン・バートンは、幼い子どもが興味をいだく物事を、それ以上でもそれ以下でもないシンプルさでむんずと掴んで見せてくれます。

たしかに子どもはこういうところを見ているよね、と納得することがしばしば。

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大雑把なようでも、魅力のツボは外しません。

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鮮やかで迷いのない色彩も魅力です。

1930年生まれのバートンは、70代半ばからコンピューターで絵を描くことにも挑戦したとか。

新しい絵の具を手に入れた子どものように、80歳を過ぎても新作を発表していたようですが、今年の6月、92歳で亡くなりました。

ありがとう、バイロン・バートン。

 

 

編集は、初お手合わせの山口堅太郎さん。

わたしのブログ「ときたま日記」に「古い絵本のリペア仕事がだいすきです」とあったのを読んで声をかけてくださったそうです。嬉しい。

 

装幀は、宇佐美牧子さん。

1980年代のノスタルジックな雰囲気を残しつつ、パキッと新鮮な魅力も加味してくださいました。