わたしの本のこと

創作絵本

とってもすてきなおうちです

とってもすてきなおうちです

高橋和枝 絵 アリス館

 

私は、おうちがだいすきです。

旅も、おでかけも好きだけど、うちに帰ると、ほっとします。

ごちゃごちゃちらかってたり、あちこち古びて修理しなきゃいけなかったり、いろいろ不満はあるけどね。

 

うちの猫も、そう思っているらしく、何度か脱走したものの、ちゃんと帰ってきました。

夜には、外の換気扇フードの上で、スズメが寝ています。

冬になると顔なじみのヒヨドリがエサをねだりにくるけど、季節限定のおうちだと思ってるのかな。

庭木に巣をかけてヒナを孵したキジバトにとっても、ここは「おうち」のはず。

定住者のヤモリもアマガエルもいるし、ハンティングスパイダーなんか室内にうろちょろしてるし…。

みんなそれぞれ「じぶんのおうち」だと思っているにちがいない。

そんなこんなが、このお話のはじまりになりました。

 

なによりの喜びは、高橋和枝さんに絵を描いていただけたことです。

どなたに絵を頼もうかと相談したとき、編集者の山口さんが「きもちのいい風がながれる絵を描いてくれる方」という条件をだしました。

やわらかな光と、そよ風と、静かな賑わい、そして、なつかしさ。

和枝さんの絵によって、たいせつなおうちの絵本が生まれました。

 

その絵を大切にくるむように服を着せてくれたのは、装丁家の中嶋香織さん。

とってもすてきなチームでした。

 

制作中のエピソードは、こちらからどうぞ。

① 高橋和枝さんと…

② とってもすてきなおうちです。初校&原画