わたしの本のこと

翻訳絵本

ことりのみずあび

マリサビーナ・ルッソ 作絵  あすなろ書房

 

  よるです。

  あめが ふっています。

 

都会のビルの上で、小さなことりが雨の大通りをみおろし、小さなつばさをふるわせて、つぶやきました。

 

  あめのひって いやだなあ。ぼく、あめ だいきらい!

 

でも朝になってみれば、おやまあ、いいお天気。

ことりは うれしくなって うたいだしました。

 

  あめが やんだよ、あめが やんだよ。

  みずあびに ぴったりの いいひだよ。

 

ことりは とびたち、アスファルトでおおわれた町のあちこちを、みずあびにぴったりの みずたまりをさがしてまわります。

ちょうど いいみずたまりをみつけて、空から急降下。ちゃっぷーん!

意気揚々と みずあびをはじめるのですが、つぎつぎに邪魔が入るのですよ。ボールがとんできたり、子どもや犬が走ってきたり…!

だって 公園の遊歩道にできた みずたまりなんですもの。

 

こわがりの ちいさなことり。

なんども あわてて にげだします。そのうちに あらまあ、みずたまりがすっかり小さくなってしまいました。

ことりは かなしい こえで うたいます。

 

  みずあびは もう おしまい。きょうは もう おしまいだよ。

 

またこんど雨がふるまで みずあびは おあずけのようです。

ことりは 雨がだいきらいなのに…。

 

ところが…。

うふふ、いいものみーっけ!

都会のことり、けなげで いじらしいなあ。

ささやかだけれど、小さなからだの小さな心臓がトキトキと脈打つのが伝わってくるようなドラマの絵本です。

 

作家のマリサビーナ・ルッソはアメリカの絵本作家。

作品の数は多くありませんが、「ぎょうれつ ぎょうれつ」はやはり、日常のなかのささやかな子どもの喜びをうまくすくいとっていて忘れがたい作品でした。

 

それにしても、わたし、ほんとに「ことり」が好きみたい。ことりの絵本が、ほかにもいろいろありました。

ことりの おそうしき

ロボットと あおいことり

あきちゃった!

ことり だいすき

 

ことりファンのみなさま、どうぞ ごいっしょに。

  ちゃぽちゃぽ ぷるぷるっ!

  ぱちゃぱちゃ ぷるるん!