わたしの本のこと

翻訳絵本

あきちゃった!

51uqxz3ai5L._AC_US320_QL65_.jpg

アントワネット・ポーティス 作絵  あすなろ書房

 

いつだって、

いぬの なきごえは ワン。

ねこの なきごえは ニャー。

カラスは カア。ハトは ポー。

 

世間の常識というのは、そういうものです。

ところがあるひ、スズメとおぼしき茶色いことりは、チュンと鳴くのにあきてしまいました。

どんな歌をうたいたいのかわからないけど、とにかく、チュンではありません。

もっとへんてこりんな歌。たとえば…

アチャピッピ ポケプー!

 

だけど、そんなアバンギャルドな行為は世間に受け入れられません。

仲間の鳥たちに呆れられ、バッシングも始まります。

でもね。いったんは自粛した茶色い小鳥は、6分後にまた、へんてこりんな歌をおもいついてしまったのです。

チュルチュル チュルリン チュリッパ!

だって、おもしろいことって、やめられないんですもの。

 

そんなわけで、原書の半分は辞書にのっていないへんてこりんな英語ばかり。

これってもはや翻訳とはいえない。

とりあえず著者に、なにを基準に日本語にしたらよいでしょうとたずねました。

するとお返事は「読者が笑ってくれることを第一目的に」(^o^)

 

そんなわけで、机にむかって、犬の散歩をしながら、あるいはお皿を洗いながらも、わたしは小声で「アッパラポッケ……ポッポケラッタ……プリプリッペン」と呟いて家族に呆れられたのでした。

 

みなさんも、どうぞ、好きな節にのせてお読みください。

いやむしろ、新たなへんてこりん語にかえちゃうことも大歓迎。

ンチャカチャッチャ♪